9.風景画の描き方

風景画を描く場合は、まずその風景が気に入った場所でなければなりませ

ん。

そして、その風景のどこが最も気に入った場所かを考えるのです。ある人

は、その先にある山とその下を流れる川かも知れませんし、また、ある人

は、見える景色全体の大きさ、広がりかも知れません。

要するに、同じ風景をみても、人それぞれが違った感じ方、描きたいと感じ

る場所が違うものと思います。

私は、いつも散歩や風景を眺める時は、この景色を描くとしたら、どこを見

せ場にし、必要な役はどれとどれか、などと頭に描いて観ています。

そして、実際に描く場合は、次のようにしています。

1.絵にしたいと感動した場所(主役・見せ場)が、画面上、黄金律の場所

(4か所ある)に来るような絵を考える。道路は、距離感を出すためS字型

にする。

2.絵が出来上がった時、その黄金律(見せ場)に目が来るように、画面の

四隅と線で結んで、見せ場を引き立てるように脇役を配置する。

3.中景の見せ場の最も明るい場所から塗り(最後まで白く残すならなら、

塗らないでおく)そこが明るく目立つようにする。塗る場合は、色を出来る

限り、混ぜないで塗る。

4.全体を眺めて、明るい場所から塗って行く。

5.遠景は、薄暗く寒色のブルー系に、中景は、はっきりと、近景は、

く、大胆、大きく描く。

6.全体が纏まる様に調整する。絵が寂しい場合、または山や木の大きさが

分かるようにしたい時は、添景人物を入れる。

7.光は、午前と午後からでは反対方向になるので、構図を描いたときに

せ場の面積が多い方(反対にすると、絵が暗くなります)を明るくするよう

に画紙の右上か、左上に光の来る方向の矢印を書いておくと良いと思いま

す。画面の中の光の方向は、すべて同じでなければならないのですから。

上高地

ホテルニュー大谷の庭の一隅

白馬三山遠望

 JTB

クラブツーリズム


10.人物画の描き方

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